❸「ウェルカムバック採用制度」 (再雇用制度)認知度向上には定期的な接触と社長のアイデアで話題づくり4月の「育児・介護休業法」の改訂にともない、より幅広い世代の社員が利用しやすいように拡充した制度です。対象は子や孫がいる社員と、介護が必要な家族がいる社員に拡げ、取得上限日数は年10日間とし(内訳は問わない)、要介護状態になる前からの支援や孫の入園式にも利用できるようにしました。カ月では短い。半年は取りたかった」との意見があがりました。経験者からのリアルな声は取得率向上や育休中の過ごし方の参考になっていると思います。▼育児休業を取得しやすい職場づくりのために、人事で取り組んでいることはありますか? 育休取得の2、3カ月前に本人、上司、人事の3者面談を導入しました。休業前にしっかりと引き継ぎができ、みんなで協力して支え合っていこうという風土ができました。その結果、過去最高で75%の男性社員に取得してもらえるようになりました。過去1年以上、当社に在籍した人を対象にした制度で、2019年から実施しています。社員だけでなく、パートの方も対象「育児休業」は男性社員の認知度や利用率が低かったので、社員座談会を開催し、ポータルサイトに掲載しました。座談会では女性社員からは「育休中にどういうことをするのか、事前に夫婦で話し合ったほうがいい」、男性社員からは「1、2です。これまで数人採用しており、男女の比率は半々くらいですね。▼ウェルカムバック採用制度で戻ってくるのはどのような方が多いですか?女性は育児が一段落した方が多いですね。男性は転職してから当社の働きやすさに気づき、戻ってくる方が多いです。ウェルカムバック採用制度で戻った社員のなかには、再出発後に昇進し、マネジメント職に就いている方もいます。▼他に、認知度向上のために 取り組んでいることはありますか?れた営業部の男性社員(足立さん)が人事制度の周知活動を紹介する動画を、社内限定のYouTubeにアップしています。個性的なキャラクターの持ち主なので、社長が目を付けたんでしょうね(笑)。▼社員の皆さんからは どのような声が届いていますか?ライフステージが変化するなかで、制度が充実していることは安心感につながっているとの声があります。当社の制度は組み合わせて取得することもできるため、働き定期的に制度理解・認知度調査のアンケートを行って、朝礼で発表しています。当事者にならないと自分事化しにくいのは、どの制度でも課題ですね。また、社長から直々にオファーさ方の自由度は広がっていると思います。また、ライフワークバランスがとりやすいことは、新入社員や若い世代が当社を選ぶポイントになっているようです。▼「多様な働き方ができる職場」には、 どんなことが必要だと思われますか?大切なのは社員一人ひとりのライフステージに合った制度の提供と、社員の声に耳を傾け続けることだと思います。制度は継続的に課題を吸い上げ、更新し、利用してもらうことが重要です。また、制度を利用する社員を「フォローする社員」に、目を向けることも大切です。当社では、2024年9月から育児休業取得者をフォローする社員に、手当を付ける制度を導入しました。当社は今年創業140年を迎えます。歴史は大事にしながらも常に時代の潮流を読み、時代に即して変化することが、社員の定着率向上や新卒採用にも生きてくると思います。NEWNEW7 HOLON Vol.207社長から大抜擢された足立さんのYouTubeチャンネル再雇用の人も社内座談会の様子各制度の特徴と工夫ポイント家族の絆休暇ウェルカムバック採用制度生理休暇(エフ休暇)育児休業・職場応援手当・子や孫がいる社員や、介護が必要な家族がいる社員が年間10日間取得可能・孫の入園式・祖父母の介護など、幅広い社員が利用しやすく・過去1年以上、当社に在籍した人を対象・パートの人も対象に・再雇用後、経験やスキルに応じてマネジメント職での活躍も可能に・PMS期間中でも取得可能・年間の取得日数に上限なし・時間単位でも取得可能・アンケートによる名称募集・産業医による資料作成とポータルサイトでの周知・社員座談会をポータルサイトに掲載し、取得率向上へ・本人、上司、人事の3者面談を導入・育休取得者をフォローする立場の社員に手当安心して働ける症状は人それぞれサポートする人も休暇を取る人も各家庭の時間も大切に活躍できるチャンスを細かいところまで気遣いをみんなで支え合う風土づくりを
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